SLRの現在のかたちがAMG GTシリーズ

メルセデスベンツといえば、日本でも高級輸入車として有名ですが、メルセデスベンツは基本的セダンモデルなどエグゼクティブな車を作るのを得意としており、どちらかというとスポーツモデルを作るのは苦手とされています。

速度無制限区間のあるアウトバーンを走るためのハイパフォーマンス乗用車がメルセデスベンツの十八番なのです。
しかし、同じヨーロッパ車にはスーパースポーツモデルという居住性や実用性、度返しのモデルがたくさんあるため、メルセデスベンツも作らざるを得なかったのです。
そこで作られたのが、あのSLRマクラーレンです。
SLRマクラーレンは、メルセデスベンツのF1における技術を流用し、そして更にF1で共に戦ったレーシングマシン会社であるマクラーレンに手によって更なるチューンアップがされた形で作られたものです。

このモデルは2009年までつくられ、そのあとは後継モデルとなるSLS AMGにバトンタッチした形となりました。
SLS AMGはメルセデスベンツの一部門として存在するAMG部門によって開発されたモデルで、SLクラスをベースにして作られました。
2シーターのノッチバッククーペスタイルのボディに特徴的なガルウィング式のドア、そしてエンジンルームには571psの6.2リッターV型8気筒DOHCエンジンを搭載、7速DCTをトランスアクスルで装着するFRスーパースポーツとして作られていました。

SLRマクラーレンのコンセプトを忠実に受け継いだSLS AMGですが、このモデルも2014年で生産終了となりました。
そしてその後継モデルとして発売されたがシリーズ名も新しくメルセデスベンツAMG GTというモデルです。

勘違いしてはいけないAMGとメルセデスベンツAMG

AMG GT Cロードスターのことを語る前にぜひ頭に入れておいていただきたいことがあります。
それがAMGとメルセデスベンツAMGの違いです。

よくメルセデスベンツのAMGモデルを「AMG」と呼ぶことがあります、このメルセデスベンツのAMG GT Cロードスターも同じです。
AMGはもともとメルセデスベンツとは全く違う企業体で、メルセデスベンツを使ったチューニングメーカーとして存在していました。
その時にコンプリートモデルとして発売されていたのが、「AMG○○」というモデルです。

しかし、現在はAMGというチューニングメーカーは存在していません、なぜならAMGがメルセデスベンツに買収されてしまったからです。
買収されてからはメルセデスベンツのチューニング部門として活躍することになり、メルセデスベンツの各シリーズにある「○○AMG」といったAMGモデルを作ることとモータースポーツ用の車作りをするようになりました。
ということは、現在の新車市場にはAMGと呼ばれるモデルは絶対にありえないということです。
あるとすれば、AMGがチューニングメーカーだったころのものが中古車市場で販売されているだけです。

ですので、このAMG GTもAMGではなく、正しくはメルセデスベンツAMG GTと呼ぶのが正しく、あくまでもメルセデスベンツの車の1台として見る必要があるということになります。

AMG GT のオープンモデル

現在のメルセデスベンツのスーパースポーツモデルとして作られているのがメルセデスベンツAMG GT、このモデルはかなり過激に作られています。
エンジンは4リッターと比較的少ないエンジン排気量ながら、V型8気筒の片バンクに1つずつつけられたターボチャージャーによって、最大で510psの大パワーを発揮することができます。
トランスミッションはトランスアクスルでつけられた7速DCTで、サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーンが採用されています。
まさにスポーツモデルとしての最高の装備を持ったモデルがこのメルセデスベンツAMG GTです。

そしてこのモデルにはオープンモデルが作られることになりました、2017年あたりに発売されるのではないかといわれていますが、そのモデルがメルセデスベンツAMG GT Cロードスターです。

このモデルにはエンジンは同じですがパワーアップされた555ps仕様エンジンと11秒程度で開け閉めできるソフトトップが備えられています。
ロードスターですので、オープン状態で乗るのが基本となるため、ハードトップではなくソフトトップとなります。
オープンにした状態で300km/h出すとどんな感じになるのでしょうか?