遅ればせながらハイブリッドカーを作りました

エコカーというと日本ではハイブリッドカーやEV、軽自動車などが主流ですが、ヨーロッパではクリーンディーゼルが一般的です。
クリーンディーゼルは、ディーゼルエンジンのデメリットである有害物質がたくさん含まれている排気ガスと振動、騒音をできるだけ抑えたもので、ガソリンエンジン並みの清浄な排気ガス、低振動、低騒音を果したエンジンです。
そしてEU諸国ではディーゼルエンジンの税金が安いことからよく用いられることになっていますが、エコの観点でクリーンディーゼルで克服できた部分というのは排気ガスの清浄化だけなのです。
クリーンディーゼルは燃費がいいと勘違いされがちですが、それは燃費がいいのではなく、燃料単価が安いことからくる燃料費の節約ができているだけで、決して燃費はよくありません。

このことからヨーロッパではここ最近になって、日本と同様にハイブリッドカーの開発を始めるようになり、あちこちの自動車メーカーからハイブリッドもカーが発売されるようになりました。
ドイツの自動車メーカーであるBMWも遅ればせながら既存のモデルをハイブリッド化したりするようになりましたが、その中でエコカー専用のモデルというものも作られるようになっています。

BMWのエコカー専用モデルの一つはスーパースポーツモデル

BMWはエコカーとしてi3とi8という2つのモデルを作り、i3は大衆的なコンパクトカーとしてつくられ、EVとレンジエクステンダーEVを用意しています。
そしてもう一つのi8はいわゆるスーパースポーツモデルといったもので、動力としてはハイブリッドシステムを採用しています。

i8は、アルミとカーボンで作られた車体に、1.5リッターターボエンジンと電気モーターを備えたハイブリッドモデルとして作られていますが、外部からの充電機能も持っているので、厳密に言えばプラグインハイブリッドモデルということになります。

エンジンはBMW MINIに搭載されている1.5リッター直列3気筒ターボエンジンで、それを後輪駆動用としてミッドシップレイアウトで搭載しています。
電気モーターは前輪駆動用としてフロントアクスルにつけられています。
エンジンだけで231ps、電気モーターだけで131psのパワーを持ち、その2つのパワーを掛け合わせて発生されるシステムパワーは362psとなります。
トランスミッションは6速のオートマチックトランスミッションとなりますが電気モーターだけで走る時はトランスミッションを介さずに電気モーターのパワーを直接タイヤに伝えるようになります。

前輪駆動用に電気モーター、後輪駆動用にエンジンといった構成になっているため、駆動方式といえば4WDとなりますが、機械的につながっているわけではなく、動力の切り替え制御によってFFになったり、4WDになったりすることになります。

スーパースポーツモデルとしてみれば、スペック的にはたいしたことはありませんが、ブラグインハイブリッドモデルでこれだけのパワーを持たせたモデルは他にありませんので、エコカーの中のスーパースポーツモデルということはできるでしょう。