ホンダのNSXは、3モーターハイブリッドが決めて

ホンダから販売された新型NSXは、前代未聞の3モーターハイブリッドが大きな特徴です。
V型6気筒3.5Lに、DOHCツインターボユニットを中心として、エンジンとトランスミッションにハイブリッドモーターを仕込んだ、究極のスーパーカーとして誕生しました。

これによりパワーも燃費も桁違いになったことを始め、フロントには2つのモーターを搭載し、左右タイヤが別々に駆動することで、パフォーマンスも充実。
いざという時には、通常の車にはない回生ブレーキを使って、曲ることが可能になります。

通常の車にあるスリップアングルの状況は、このNSXに起りません。
それぞれのシステムがそれぞれに稼働するという強みを生かし、独自の車両運動を作る事に成功したNSXは正に、スポーツハイブリッドSH-AWDと呼ばれるにふさわしいと言えるでしょう。

桁違いな性能、能力が魅力

他のスポーツカーを圧倒する理由は、それだけではありません。
各種桁違いな性能、能力を身につけているため、走るだけでその圧倒的違いを実感することが出来るのです。

まず一番のポイントは、ステアリングの切った角度に応じて、トルクベクタリング制御が自動的に行われるという点が上げられます。
これにより、カーブの際の安定感が生まれると共に、ドライバーや同乗者には負担がかかりにくい、快適なドライブを楽しむ事が出来るでしょう。

この安定感のある技術は、戦闘機などでも用いられるほど、そのバツグンの安定感、機動性が確保された状態での走りは、近年の機体設計では考えられないと言えます。
曲りたいときに曲りたいように、ドライバーの意志をそのまま組み込んだかのようなスムーズなサポート力こそ、NSXの魅力です。

ついに車は、物理の法則をも凌駕しつつある、非常にハイテクノロジーなアイテムへと変貌を遂げつつあると言えます。

世界初のアルミのアブレーション鋳造材

またこちらもNSXの魅力の1つ、世界初、アルミのアブレーション鋳造を行って居る点も大きな特徴です

シャシー技術の1つですが、こちらは砂型に溶かしたアルミの湯を流し込んで、冷える前に高圧のジェット水流を遣いながら、砂型を吹き飛ばし、急冷を加えます。
これにより、ただのアルミ鋳造では決して作れないような独特の粘りが生まれ、短いフロントでも簡単に衝撃を吸収できる素材が作られたのです。

アブレーション鋳造材が用いられる事で、衝突の際の衝撃を緩和することを始め、キャビンの変形を防ぐ役割も期待出来ます。
世界初、いざという時に車にも人間にも非常に優しい、万が一の時にも安心のスポーツカーが完成したと言えるでしょう。