深紅のエンジンカムカバー

フェラーリというと「深紅の跳ね馬」という印象があるでしょう。
フェラーリというと赤いボディカラーというイメージを持つ人も多いでしょうが、それをさらに進化させたのがテスタロッサです。

テスタロッサは1984年に発売され、1992年まで販売されました。
テスタロッサとはイタリア語で「赤い頭」という意味です。
これはエンジンのカムカバーまで赤く塗られていることから、このように名づけられました。
生産中止されてしまいましたが、中古車市場でもなお高い人気を誇ります。

フェラーリの美学を反映した車両

テスタロッサはそのプロポーションが特徴的です。
一言で言い表すのであれば、ワイド・アンド・ローです。
地を這うようなシンプルなデザインで、フェラーリの真骨頂を感じさせてくれます。

エアインテークは左右にスリットが入っています。
またリアライトを低くレイアウトしています。
全体的に低く抑えられたそのフォルムは、いかにもスピードが出そうだとみているものを期待させてくれます。

バブル時代の日本人を虜に

テスタロッサが販売されていた時代は、日本ではバブルの真っただ中にありました。
新車価格は約2500万円でした。
バブルでお金を持っていた人の心をしっかりつかみました。

フェラーリのV12エンジンが搭載され、インテリアもラグジュアリーな雰囲気にまとまっていました。
しかも先ほど紹介したいかにもスポーティなプロポーションも魅力です。
有名なプロ野球選手をはじめとして、有名人やいわゆるセレブが買い求めた車種でした。

またちょうどテスタロッサが販売されていた時代、日本ではF1人気もピークに達する時期でした。
地上波でレースが見られる時代で、フェラーリの存在も日本で広く知られるようになりました。
国内におけるフェラーリの知名度が高まったことも、テスタロッサを人気車種にした一因かもしれません。

高額取引されることも

テスタロッサは高級外車の一つです。
新車の販売価格も2500万円程度ですが、中古車市場でも高値で売買されることも珍しくありません。

1000万円を超える買取価格のつくことも珍しくありません。
その理由として「日本にあるテスタロッサだから」というものがあります。

海外でも人気の車種ですが、日本で扱われたテスタロッサは状態のいい個体が多いと認識されています。
たとえ中古車でも日本で使われていたものであれば、安心してドライブできると思われがちです。
国内外問わず日本の中古車マーケットで需要が高いので、状態が良ければ高値のつく可能性が高いわけです。
もしテスタロッサをお手持ちでメンテナンスをしっかり行っていれば、高値で売却できるかもしれません。

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