4つの時代で異なるデザインをしているブロンコ

かつてフォードが製造してきたSUVモデルが「ブロンコ」です。
これは1966年~1996年まで製造をされてきた車種で、製造期間中に合計4回のフルモデルチェンジがありました。

そのことから中古市場などで売買されているブロンコにはどの時期に製造されたものかにより異なる名称をつけられています。
まず初代モデルとなる1966年~1977年の間に製造されたものを「アーリーブロンコ」といいます。

アーリーブロンコは当時流行していたジープのチェロキーなどのモデルに対抗するためにコンパクトSUVという形状をしています。
動力構造についてはフォード社のピックアップトラックとして販売されていたF-100のものをそのまま流用する形となっています。

当時としては性能は決して悪いものではなかったのですが、前述のジープやシボレーのブレイザーといった強力なライバルがあったことからなかなか販売台数を伸ばすことができなかったようです。
しかし現在ではレトロな外観といかにも古き良き時代のアメリカ車という雰囲気を感じさせるものであることから日本で高い人気となっています。

次いで2代目モデルとして登場したのが「ビッグブロンコ」と言われている1978年~1979年までの間に作られた車体です。
こちらは初代モデルとは全く異なるコンセプトで開発された大型の車体とハイパワーを持った本格SUVです。
大型化したことでようやくライバル車種と並ぶ存在になったのですが、この二代目モデルは販売期間が非常に短くわずか2年で次のモデルチェンジとなっています。

3代目は「角ブロンコ」と言われるよりピックアップトラックに近い形状をするようになったものです。
日本ではあまりピックアップトラックは走っていませんが、この角ブロンコはアメリカの一般車らしい雰囲気を漂わせるもので、こちらが中古市場で最も人気のあるモデルとなっています。

最後の4代目「レギュラー・ブロンコ」は現代のSUVにかなり近いかたちをしています。
デザイン面で現代的な装備を取り入れるとともに、電子制御式の燃料噴射装置を採用するなど比較的現在販売されている車両に近い仕様です。

こうした年代によって異なるデザインや仕様といったところが、フォードのブロンコをプレミアムカーとしている理由と言えます。

2020年に復活するフォード製のSUV「ブロンコ」

長らく生産中止となっていたブロンコですが、2020年に24年ぶりに復活をすることが公表されています。
復活となるとどういったデザインになるかが非常に気になるところですが、現在までの情報によるとレトロな雰囲気は一新し、現代的なSUVとして蘇る予定なのだそうです。