原付市場を騒然とさせたプレミアムバイク・ホンダドリーム50

ホンダの創立50周年を記念して作られたレーサーカブレーシングCR110の復刻版として誕生したのが、ホンダドリーム50です。
原付クラスとは思えない程の圧倒的性能の高さに、販売当初原付市場が騒然としたとされており、現在に至るまで多くのライダーを虜にしているプレミアムバイクです。

元々ホンダドリーム50は1997年に市場に出回った原付自転車で、初期モデル発売当初から多くのライダーを虜にしていました。
原付クラスで唯一のDOHC4バルブエンジンを採用することで原付クラスである事を忘れる程パワフルな走りを可能に。
更にサイレントチェーンにオートテンションリフレクターを採用することで、原付とは思えないような心地良い単気筒サウンドを生み出したのです。

パワフルだからこその安全性能を高めるために前後にディスクブレーキを搭載した事も当時革新的で、ウインカーなど各種灯火類にLEDライトも搭載しました。
現在でも使われているパーツを当時惜しみなく使った最新モデルとして、ホンダファンだけでは無く様々なライダーが魅了されたモデルです。

3年で生産終了後も受け継がれた意志

そんなドリーム50は公式での生産は3年で終了してしまいましたが、その事を惜しむ技術者達によって、復刻モデルやレーシングモデルまで開発されました。
ドリーム50の意志を受け継ぐマシンはレーサーマシンにも採用されており、なんと18000回転までエンジン回転が可能なモデルまで誕生。
それだけの超高速回転をしながらもエンジンが焼ききれることが無い安定した走りをするマシンが出たこともあり、復刻版をきっかけにこちらのモデルを知ったライダーも少なくありません。

歴史あるプレミアムバイクとして重宝

このように原付クラスから始まったホンダドリーム50は、発売当初から明らかに異彩を放っており、現在まで使われているパーツも惜しみなく利用しているモデルです。
このバイクをきっかけに50ccクラスの人気に火が付いたことから専用レースまで開催されることとなり、現在でも多くのライダーが参加する人気レースへと発展しています。
正に歴史に名を残す一台と言っても過言ではなく、現在も中古バイクを求めるライダーが後を絶ちません。

ちなみにドリーム50の後世に作られたにモデル名として100や110と付くモデルが販売されていますが、こちらはいずれも名前とは異なり50ccクラスです。
そのスピードとパワフルさでもありつい勘違いしてしまいがちですが、実際のエンジン性能は原付クラスである事を忘れてはいけません。
取り回しがしやすいスピーディなモデルが欲しい方にも、正にうってつけのモデルと言えるでしょう。