日本が世界に誇るバイク

高性能のバイクを求めるなら海外製でなければいけないと考えられていた時代に、日本の技術力が非常に高いことを知らしめた名車として今でも語り継がれているのは川崎重工業が開発したkawasaki 900 Fourdです。
通称Z1と呼ばれていた名車は、既に絶版となった現代でも根強い人気を誇る高級車となっています。
性能もさることながら、デザインの良さも非常に良くてバランスに優れた車種は右に出るものはないと考える方も多かったほどです。
発売からたったの半年程度で世界各国において数々の賞を獲得した実績があります。

参考:カワサキ Z1 1972 名車ライブラリ

900 Four開発の秘密

世界各国で高性能のバイクが開発されていた中で、日本でも海外に誇れる高性能バイクの開発が盛んに行われていました。
様々なメーカーが切磋琢磨しながら本当に良いバイクの開発している中、川崎重工業では世界で最も速い4ストロークエンジンの開発を進めていました。
元々排気量は750ccの予定で開発していましたが、ライバルでもあったホンダが先にCB750 Fourの発表をして先を越される形となったため、その後900ccを開発することになったという裏話も存在しています。

満を持して川崎重工業が発表したkawasaki 900 Fourは、当時では珍しかったDOHCを採用している特徴があります。
量産向けのモデルとして最も排気量が多い903ccで、82馬力というパワフルさも兼ね備えていました。
細かな点まで川崎重工業が持っている技術を全て採用し、最高傑作と自信を持って言える実力を持った最高級バイクとして発売されました。

最も印象的だと感じられるのが、4気筒であることをわかりやすく形にした4本突き出たマフラーの存在です。
バイクファンはもちろんですが、誰が見てもカッコいい!と言えるデザイン性の良さが日本だけでなく海外でも絶大な人気を誇る結果をもたらしました。
なお、マフラー音については年式によって異なる音がするとされており、本当にバイクが好きな人ならマフラー音を聞いただけでも何年式のZ1だと言い当てることができるかもしれません。
ミラーの形状も独特で、特に初期型のミラーは圧倒的な支持を得ています。

海外はもちろん、日本でも伝説的な存在になったkawasaki 900 Fourを新車で入手することはできません。
絶版となった今では幻のプレミアムカーとなっており、運が良ければ中古車として入手することができるかもしれません。
ただし、発売当初の価格よりも高いプレミア価格になっていると予想されますので、高級車の部類に入るのは間違いないでしょう。
仮に入手できても、前のオーナーがきちんと手入れをしていなかったためエンジンも動作しない状態や、交換部品も手に入らない可能性も考えられます。